スタジアム級共依存バンド
DEPECHE MODE : sounds of the universe (amazon)
昨年のDaveのソロアルバム(→拙記事)を聴いたとき、「デペッシュはもうなくなってもいいのかも」なんて書いてしまった僕なのですが大ハズレ、結局出ました新アルバムの、DVD付2枚組を入手。プロデューサーは、前作『Playing The Angel』に続いてBen Hillierってひと。Daveが書いた(そしてたぶんプロデューサーとFletchが、不承不承のMartinをなだめて無理矢理押し込んだと勝手に推測する)曲は、前回と同じ3曲だけ…フォーマットだけ見ると、まったく同じです。
違いがあるとしたら、Daveの「声と態度」が前作よりでかくなってること。これは、明らかにソロ(特にセカンド)で自信をつけた結果でしょう。トータルとしては、変わらずポップです。古いシンセをまぎれ込ませたという音のギミックも、楽しいです。だからポップアルバムとしては、もちろん大御所の名に恥じない作品だと思いますが。はっきり言うと、つまらない。別に予想が外れたからって腐しているわけではないです…たぶん。
仲が悪いのはもうずっと知られているMartinとDaveですが、お互いあえて独立してやっていく覚悟はないようです。そのこと自体は別に悪くない。いい歳なんだから、そういう妥協はあっても当然。でも、さすがに歌詞がひどくないですか。ふたりして、「誰のおかげだと思ってんだコラ」とディスり合ってるようにしか聴こえないのですよ。潔くないのですよ。「おとなの妥協」を本来ならオブラートがわりに包み込むべき「ユーモア」が、ふたりとも全然ないよ。兄弟の共依存関係をユーモア一発で30年以上乗り切ってきたSPARKSのライヴを観た直後だから、よけいそう思うのかも知れません。
ある意味で象徴的なのが、先行シングル『wrong』のPVでしょう。映画『SAW』シリーズみたいなシチュエーションの、ひたすら陰惨なビデオです。こんなもんをクールだと感じるセンスは、20代で卒業しろってば君たち。それとも、おこちゃま相手の確信犯なの? 卒業生のVinceやAlanが見たら泣くよ?…たぶん。
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